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新皿屋舗月雨暈

ゴーッと風の吹く中、起床。
春らしい生ぬるい暖かさ。
細かい雨が横殴りに降っていたけど、めげずに洗濯。
洗濯が進むうちに風も弱くなってきた(^_^)v

バタバタと洗濯して食事して。
大慌てで支度をして半蔵門へ。
大慌てで支度をしたのには理由があったんだけど。
その理由の1つの為の道具を忘れてしまい・・・
あ〜あ(>_<)
でももう一つはちゃんと。
新皿屋舗月雨暈_e0070557_2017373.jpg
こちら。
先日、友人が美味しいと紹介していた柿の葉寿司。
国立に行くとおかずがバラエティで量も丁度良いおにぎり弁当ばかりなんだけど(中で買う時ね)。
たまには違うものを食べるのも良いよね〜、と。
余り数がないので、早めに行って買わないとありつけない!
その価値ありだね(^_^)v

そろそろ本題へはいるか・・・(^^;)

しんさらやしきつきのあまがさ
とタイトルは読む。
有名な場面は「魚屋宗五郎」。
今回はその前場、「お蔦殺し」からの通し上演。
今だかつて「お蔦殺し」は観たことがないので、どうしても観たかったのだ。

お家騒動の陰謀に巻き込まれ、更に横恋慕の逆恨み。
余りに理不尽な展開に。
ムカムカしつつ、どうしようもない抜けられない袋小路にはまりこんでしまったお蔦に哀れを感じる。
それは丁度「鏡山旧錦絵」の尾上のよう。
まあ尾上は自害しちゃうんだけど。
本当、磯部主計之助は馬鹿殿だよなあ(-_-)
でもって。
この人も酒のクセが悪い。
そんなところまで読まれてお蔦を手打ちにするように仕組まれてしまうんだから。
救いようがない。
皿屋敷・・・とあるように。
切られたお蔦は井戸へと投げ込まれる。
どんどん化けてでてやりなさい!
思わず思ってしまった私(^^;)

そうやって観た「魚屋宗五郎」は頭から泣いてしまった(>_<)
だって。
愛された人に信じてもらえず、陰謀で罪を着せられて殺されてしまったんだよ。
当然の話、家族の者にはお蔦が不義をしたからと説明されるわけで。
その説明を疑いつつも信じるしかない家族や友人の悲しさに涙を禁じ得ない。
だからおなぎが尋ねてきて。
ことの真実を伝えられ、腹立ち紛れに酒を浴びる宗五郎の気持ちが余計に分かる。
宗五郎は妹を殺されたことに合点がいかなくとも、恩義があるから恨むまいと言い聞かせていたのに。
こんなに納得して観たのは初めてだったなあ。
出来る限り「お蔦殺し」とセットで上演して欲しい。
とても感情移入できるから。

お蔦とおはま(宗五郎の女房ね)を演じたのは孝太郎くん。
彼、どんどん良い役者になってるね〜。
歌舞伎初心者だった頃にファンだったんだけど。
お父さんと違う味のある役者になってきたように思う。
お蔦といい、おはまといい。
それぞれがとても良かった(^o^)
松緑が宗五郎。
私は彼の舌足らずな喋り方が好きではなく、ちょっと力の入った芝居も苦手。
だから、もし。
魚屋宗五郎だけだったら、多分観ようとは思わなかったなあ。
出だし。
やっぱりその欠点が気になってしまった。
ところが。
途中からどんどん良くなって。
酔っぱらっていく様は凄かった!
偉そうに言えば。
少し松緑という役者を見直した芝居だった。

by kikoma0721 | 2009-03-14 21:00 | 歌舞伎 | Comments(0)