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最後の忠臣蔵

もうずっと前に読み終えていたのだけれど。
どうも感想を書いていなかったので。
書いてみることにする。

この本を読むきっかけになったのはNHKのドラマ。
上川隆也さん主演で。
忠臣蔵は歌舞伎でもよく上演されるし、ドラマにもなっているから、ストーリーは知っている。
47人で討ち入ったのに、実際に切腹申し渡されたのは46人ということも知識としては頭に入っていた。
でも。
史実と歌舞伎がごっちゃになっているし、改めてそこを取り上げる人も少ないので。
別に気にもしていなかったのよね~。
たまたま。
それもかなり佳境になってから見始めたので、寺坂吉右衛門がどうして生き延びたのかが分からなくて。
興味ある忠臣蔵ということもあって、早速原作を購入。

これが滅茶苦茶面白くて。
もう何度も読み返している。

自分たちのしたことが間違って後世に伝えられないように。
またその罪(ざい)が近親者に及ばないように。
その願いの元に生かされた寺坂吉右衛門。
彼は多分内蔵助が望んだよりもずっとよくその為に働いたかもしれない。
内蔵助の隠し子の話とかは。
マジ!?
という気もしなくもないが。
でも。
池宮さんのこの小説で、47人が46人になったことが自然に納得できてしまう。

浪士に協力した人々、討ち入りに加わらなかった旧赤穂藩士のその後を垣間見られる、かなり貴重な小説ではないかなあ。

by kikoma0721 | 2009-01-22 18:29 | 読書 | Comments(0)