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らくだ 於:花みち

白山の駅から5分程度。
小さな路地の住宅街にそこはある。
もとは待合いだった小さな古い(築90年)建物で、落語会が土曜日に行われた。

芝居やテレビで見るような火鉢や行灯があったり、天井も網代だったり。ちょっとタイムスリップした気分。建物見学だけでも感激できちゃう。

ふすまを外してぶち抜きの部屋でもかなり狭くて、20人も入るかどうか・・・
それに古い建物なので、20人以上はいると底が抜けるかもってこと。

弥助さんが夏の会に向けての勉強会として、「らくだ」をみっちりと1時間半。
前座もなく、それだけを聞く会。

とある長屋。
風体の良くない男が一軒の家を訪ねる。
「お〜い。らくだぁ」
そこの住人に声を掛けるが、中からは全く返ってこない。
ひっくり返って寝ている。
それを揺すぶって・・・!
「くずぅ」
そこへ屑屋さんの売り声。長屋に出入りの久六。
たまたまそこへ通りかかってしまったばっかりに、久六はすっかり厄介ごとに巻き込まれてしまう。
死体になっていたのはらくだと呼ばれていたならず者。
図体がでかく、暴力をふるう。
とにかく長屋の嫌われ者。死んだと聞いた人間みんなが喜ぶ位。
そこへのお使いを頼まれる久六。すったもんだしながら通夜の支度。
全ての支度がすんだところ、労をねぎらって(?)酒を勧められる。
久六という人間、普段は気が弱いのに酒を飲むと大トラに変身してしまう(>_<)

こっからが面白いんだよねえ!
らくだの兄ぃという人が、いつの間にか気の弱いパシリにしていた久六を兄ぃって呼ぶようになっちゃうんだから。
その変わりようが面白いんだけど、下げに向かっていく辺りから耳をふさぎたくなる。
・・・私だけかもしれないけど。

場所と言い、噺と言い、凄く良かった。
燭台立てて、怪談なんていうのも雰囲気が出て良いかもしれない。

by kikoma0721 | 2007-07-16 10:27 | 落語 | Comments(0)