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睦会

まずは喜多八師匠の「付き馬」から。吉原でお金を払ってくれない客にくっついてって、取り立ててくる若い衆のことをそう呼んだらしい。あちこちと連れ回された揚げ句、その若い衆がまんまと客に逃げられてしまう噺。客の嘘八百に騙される様が本当に可笑しい。喜多八師匠がやるから余計に面白いのかもしれないな。

次は扇遊師匠の「火事息子」。初めてホロッとさせられた。何度か聞いた噺なんだけど、こんなに感動したのは初めて。火事が大好きな質屋の若旦那、家を出て火消しになってしまう。火消したって、一番身分が低くて荒っぽいがえん(だったかな〜?)。家を勘当された彼が家の近くの火事の時に、思わず里心か家を心配して来てしまう。お陰で家は助かるんだけどね。お父さんは勘当した手前、帰ってきたからといって喜んで迎えるわけにはいかない。でもお母さんは、やっぱり息子が可愛い。その辺りがね、「うるっ(T_T)」だったわけ。
さすが扇遊師匠!

今回からゲストが。桧山うめ吉さん。いつも日本髪を結っているお三味線弾き。えっとなんて言うんだっけ?そういう人のこと。思い出せないや(^^;)
本当に見事な日本髪で、思わず見惚れてしまった。初春らしい、そして名前縁の梅の花が一杯の振り袖姿はもう舞妓さんも真っ青!
うめ吉さんの日本髪は何とご自分で結うんだよね。以前にテレビで拝見してたので、今日は改めてびっくりはしなかったけど、他のお客さんはかなりびっくりしてたなあ。もし見る機会があったら是非(見せ物ではないから失礼か)!

トリは鯉昇師匠。小間物屋さんの噺。以前にも聞いたことがあるんだけど、私はタイトルを知らないのよ。大岡様の裁きによって、丸く収まるんだけど。
小四郎さんという小間物を商っている人が上方へ仕事で行く。その途中、追いはぎに遭ってしまった小間物屋の旦那を助ける。この方、その晩、突然の病で死んでしまう。全てを取られてしまってるから、その人が持っていた小四郎さんの所名前が書いてある紙と小四郎さんに借りた着物だけが唯一の手がかり。・・・それが事態をややこしくした。その遺骸を引き取りに行ったのが大家さんていうのも間違いだったんだよね。人違いなのに、小四郎さんてことで弔われてしまったのだから。それから暫くして。何も知らない小四郎さんは上方での仕事を終えて帰ってくる。奥さんはもうびっくり。死んだと思ってたから、新しい旦那もいるし。そこへ大岡越前登場!で、丸く収まると。
これも笑っちゃったけど、中々感動的なお噺。

今日は何だか笑うよりもホロッとさせられてしまったな〜。

ここ2回、この会、何かおかしい。もんのすごくお客さんがきているのだ。お三方とも素晴らしい師匠だけど、立ち見がびっちりでる程込むことは今迄そうなかったのに。開演前に着いても座れないのはちょっとつらいなあ。今日は知り合いの方が取っていた席を一つ譲って戴いたので、助かったけど。

by kikoma0721 | 2006-01-30 21:50 | 落語 | Comments(0)